こんにちは!マツナガです!
今日の記事では、消防士が災害現場に出場する時の動きについて解説したいと思います。
119番通報が入ってから、実際に消防士がどのように出場するのかを知りたい人も多いと思います。
一口に「出場」といっても、災害の種類によって動き方が違います。
火災、救助、偵察、調査、PA連携(救急車との同時出場)などなど、災害の種類ごとに準備があります。
今回は災害の種類ごとに、どのような出場の時の動きがあるかなどを詳しく説明していきます。
それでは、早速やっていきましょう!
目次
まずは、119番指令が入ってから出場するまでの動きの中で、共通のものを説明していきましょう。
出場指令が入ると、庁舎のスピーカーで全館に機会音声のメッセージが流れます。
火災指令、○○区○○町〇丁目〇番〇号、一般住宅 〇〇消防隊出場!
指令が入ったら、まずは地図で現場の詳細な位置を確認します。
その後は防火衣など、出場の際に必要な服装に早着替えします。
庁舎の施錠も大事です。大きな消防署の場合は、署に残留している職員が居るので施錠は不要ですが、出張所などでは無人状態となってしまうため、シャッターを閉めて施錠する必要があるのです。
他にも外線電話を留守録に設定したり、来庁者向けに「現在出場中」の立札をかけたりと、意外とやることが多いです。
また、食事を作っている時などは火の元を消すのも大事です。消防署で火事があったらシャレにならないですからね。
火災出場
ここからは出場の種別ごとに解説していきます。
火事が発生したときの火災出場では、現場に突入しても良いように、機関員以外は防火衣、防火帽、空気呼吸器といわゆる「フル着装」する必要があります。
フル着装すると、車内で動きずらいので大変です。
車内に入ったら、助手席の小隊長が機関員に現場までのナビゲーションをするとともに、現場の消火栓の位置を確認しておきます。
現場についてから消火栓を探すのでは遅いので、ナビに表示された消火栓を予め確認しておいて、「ここの〇番消火栓につこう!」と機関員と他の隊員に指示します。
また、ナビには119番指令センターから随時災害の情報が送られてくるため、その情報を各隊員に共有します。
この災害情報、例えば「逃げ遅れ〇人」「キッチンから出火」などをもとにして、必要な資機材を隊員に指示して、現場到着に備えます。
救助出場
続いて救助出場です。
例えば「室内に急病人が倒れている。」などの救助出場が入った場合は、基本的に服装は防火衣と保安帽(ヘルメット)になります。
火災ではないので、防火帽と空気呼吸器は不要になるわけです。
しかし、自傷目的で有毒ガス(一酸化炭素、硫化水素など)が発生している可能性がある場合は、防火帽と空気呼吸器を着装する必要があります。
「交通事故で車内に人が挟まれている。」という災害の場合では、全員がフル着装します。
交通事故では、ガソリンやオイルなどが漏洩していると、そこから火災に広がる可能性があるので、フル着装する必要があるのですね。
この場合も火災と同じように、ナビで消火栓の位置を確認しておき、現場についたら放水できる準備を整えてから活動します。
調査、偵察出場
調査・偵察の場合は基本的に防火衣と保安帽(ヘルメット)になります。こちらも火災ではないので、フル着装する必要はありません。
災害の内容としては「自動火災報知設備や住宅用火災警報器が鳴っている」「警報機の止め方がわからない」「近所の焚火の苦情」「台風の後に道路に倒木がある」などなどです。
自動火災報知設備や住宅用火災警報器の鳴動で、火災の可能性が高そうな場合は、最初からフル着装する場合もあります。
近所の焚火の苦情などでは、簡単に水をかけられるバケツなどを用意します。
倒木では車載のノコギリやナタを準備します。
PA連携出場
PA連携出場とはポンプ&アンビュランスの略で、消防車と救急車が同時出場する救急事案のことを言います。
マンパワーが必要な時や、傷病者が心肺停止状態だとPA連携出場となります。
PA連携出場の時の消防隊は、防火衣ではなく感染防止衣に着替えます。
普段の活動服の上から、感染防止衣を着て、保安帽、ビニール手袋、マスクを着用します。
基本的には、傷病者からの感染を防止するための衣服を準備します。
また、心肺停止の場合はAEDを準備します。
今日の記事では、消防士が災害現場に出場する時の動きについて解説しました。
災害の種別に応じて、出場する時の動きや車内でも準備も違いがあります。
本日の記事はいかがだったでしょうか?
それでは、また次の記事でお会いしましょう!
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