こんにちは!マツナガです!
今日の記事では、消防士の異動について詳細解説します!
消防士の勤務場所は様々で、その消防本部を統括する本社的な役割をする「本部」、各地域を管轄する「消防署」、消防署の管轄区域をさらに細分化した「出張所」、消防以外の関係団体へ派遣される「派遣」があります。
どの部門も、組織の新陳代謝を行うため、数年に1度異動をすることになっています。
今日の記事では、以下の3点から解説していきたいと思います。
・異動の種類とタイミング
・異動の内示の時期
・昇任した時の本部異動
それでは、早速やっていきましょう!
目次
本部異動
消防士は、4~6年に1度「本部異動」といって、本部か別の消防署に異動します。
【〇〇市消防本部】
【A消防署】
①A消防署〇〇出張所
②A消防署✖✖出張所
③A消防署△△出張所
【B消防署】
①B消防署〇〇出張所
②B消防署✖✖出張所
③B消防署△△出張所
上の組織図で説明すると、A消防署からB消防署に異動したり、B消防署から消防本部に異動することを「本部異動」と言います。
政令指定都市クラスの消防本部ですと、本部や消防署は100人以上の職員で構成されていますので、かなり大きな組織間での異動になります。
本部異動の人事を決定するのは、消防本部の幹部以上になります。
その消防本部のトップ20に入るくらい偉い人たちですね。
本部異動では、今までと全く違う消防署に異動するので、知り合いの職員がいなくなったりする場合もあります。
私も、初めて違う消防署に異動した時は本当に緊張しました。
職員数が多い消防本部ですと、本部異動すると人間関係がまた1からスタートというのは良くある話です。
別の消防署か本部への異動ですので、勤務地も全く別の場所になります。
同じ市内であっても、遠くて通勤時間が伸びたりするので、本部異動は本当に戦々恐々としていました(笑)
ただ、海外や他都道府県への転勤というのは基本的には無く、同一の市内での異動になるので、単身赴任や家族で引っ越しというのはありません。
本部異動しても、基本的には市内でしか異動しないというのは、消防士のメリットの一つですね。
消防士の一日のスケジュールについてはこちら
署内異動
1年単位でも発生する可能性があるのが、署内異動です。
【〇〇市消防本部】
【A消防署】
①A消防署〇〇出張所
②A消防署✖✖出張所
③A消防署△△出張所
【B消防署】
①B消防署〇〇出張所
②B消防署✖✖出張所
③B消防署△△出張所
署内異動とは、上記の組織図でいうと「同じ消防署の中での異動」ということになります。
例を挙げると、「A消防署✖✖出張所からA消防署〇〇出張所に異動」「A消防署本署からA消防署△△出張所へ異動」といったかたちです。
同じ消防署内での異動ですので、異動しても基本的には顔なじみの消防士ばかりです。
消防署本署には数十人、出張所は4人~10人くらいの職員で働いているので、小さい組織間での異動となります。
署内異動は、消防署長や課長など、消防署の幹部だけで決めることができます。
ですので、結構面倒くさいオジサン消防士が毎年署内異動させられて、みんなで面倒をみたりするなどのドロドロ内部事情があったりもします(笑)
逆に、「今は消防隊だけど救急隊になりたい」「予防課に興味があるので日勤になりたい」「救助隊を目指したいので、消防隊になりたい」などのキャリアプランがあれば、消防署の幹部に積極的にアピールすれば意外と聞いてくれたりもします。
署内異動は同じ消防署での異動なので、今いる出張所から別の出張所に異動しても通勤時間はそれほど変わりません。
距離的にも同一管轄区域の消防署内なので、離れていても数キロくらいです。
署内異動では、特に引っ越しなどの必要はありませんね。
消防出張所の一日のスケジュールについてはこちらの記事を参照してください。
派遣
上記の本部異動・署内異動の他に、消防以外の組織に「派遣」される場合もあります。
ちなみに、この派遣経験の有無が消防本部内での出世に直結します。派遣は昇任試験以外で最も重要な出世のファクターです。
消防以外の外部の組織に派遣されて、顔を広げたり知見を深めたりしないと、幹部にはなれないということですね。
派遣先としては、総務省消防庁、消防学校の教官、同一自治体内の危機管理部門、市役所、日本消防設備安全センター、危険物保安技術協会など様々です。
派遣期間はどの組織でも2年間が一般的です。
派遣は出世への登竜門ですが、派遣先の組織は忙しいところが多く、派遣希望する消防士が少ないのが実情です。
逆に言うと、出世を目指しているならば派遣は非常に重要なので、「上司への派遣に行きたいアピール」をすることが重要になります。
上司としても、派遣に行きたい消防士は少数派なので、希望してくれる職員は願ったり叶ったりです。
出世と派遣は切っても切れない仲なので、出世したい人は派遣を希望するようにしましょう。
消防本部によって違いがありますが、異動の内示は1月~3月ごろにあり、4月1日に一斉に異動というパターンが多いです。
年明けになると異動の時期が近づき、みんなソワソワしてきます(笑)
異動の内示が発表されると、みんな一斉にパソコンをひらくので、ネットワークが重くなったりして大変です。
4~6年程度で行われる定期的な本部異動の他にも、昇任試験に合格して昇任した場合は必ず本部異動になります。
具体的には、昇任試験を合格した翌年の4月1日に本部異動します。
ですので、定期的な本部異動をした1年目に昇任試験に合格すると、2年連続で本部異動という場合もあります。
なぜ昇任試験に合格して階級が上がると本部異動するのかというと、「階級が上がると立場が変わるから」です。
例えば、昨日まで雑用ばかりやっていた消防士が昇任試験に合格して消防士長になったら、仕事内容が全く違ってきます。
雑用係として扱ってきた先輩方も接し方を変えなければならないし、なにより昇任した本人が一番やりにくいでしょう。
また、今いる消防署の人間関係が良くないので、人事異動の切り札として昇任試験を利用する消防士もいます。
「一緒に働いている上司と合わないので、昇任試験に合格して本部異動をする」といったかたちですね。
いずれにせよ、昇任して立場が変わると、組織の新陳代謝のために異動が必要だということですね。
消防士の昇任試験の内容についてはこちらの記事を参照してください。
👉 【階級上げろ!】消防士の昇任試験の内容を詳細解説!【時期・問題も紹介】
消防士の階級については、こちらの記事も参照してください。
消防士の出世コースについてはこちらの記事を参照してください。
今日の記事では、消防士の異動について詳細解説しました!
・4~6年に1度、別の消防署や本部勤務に異動する「本部異動」
・1年単位で発生する可能性がある、同じ消防署内での「署内異動」
・消防以外の組織に派遣して2年間勤務する「派遣」
・異動の内示は1月から3月に発表され、4月1日に一斉に異動することが多い。
・昇任試験に合格すると、必ず翌年に「本部異動」がある。
といったところで今日は終わりです。
本日の記事はいかがだったでしょうか?
それでは、また次の記事でお会いしましょう!
消防士の給料についてはこちらの記事を参照してください。
消防士の休みについてはこちらの記事を参照してください。
👉 【休みは多い?】消防士の休みのサイクルについて徹底解説!【休暇は取れる?】
消防士あるあるプライベート編についてはこちらの記事を参照してください。
消防士あるある仕事編についてはこちらの記事を参照してください。