こんにちは、マツナガです!
今日の記事では、消防士の中でも日勤の予防係になるメリット3選を紹介します。
日勤の消防士は、消防車や救急車などの部隊には乗らず、消防署の事務所で審査、検査、外郭団体、職員の福利厚生などの事務作業を行っています。
今回は特に新築の建築物や消防用設備等の審査をメイン業務にする予防係のメリットにフォーカスしていきます。
せっかく消防士になったんだから、消防隊、救助隊、救急隊で一生現場で働きたい!日勤なんてなりたくないな~。
消防士になった当初はこういう風に考えている人が非常に多いです。
むしろ、私も消防士になった後に日勤という勤務体系があるのを初めて知りました。
消防署の事務所で働いてる人って消防士じゃなくて役所の人だよね?
とか思っていた時もありました(笑)。
私の消防本部では、全職員のうち2~3割は日勤の消防士でした。つまり、望むと望まないにかかわらず、消防士になったら日勤に配置される可能性があるということです。
消防士として20年以上勤務してきた私も、日勤の予防係の消防士として10年くらい勤めていた経験があります。
実際に予防係として勤務して、非常にメリットが多くありますので、実体験を踏まえて解説していきますね。
それでは、早速やっていきましょう!
目次
消防用設備等や消防法令に詳しくなる!定年後も非常に有利
メリット1つ目は、消防用設備等や消防法令・建築関係法令に非常に詳しくなるということです。
予防係の業務としては、建築物に対して設置する消防用設備等の審査・検査や「消防同意」といって新築等の建築物が防火に関する規定に違反がないかチェックするめちゃくちゃ重要なものがあります。
これらの業務をするのに、消防用設備等や消防法令・建築関係法令の知識が必要不可欠なのですね。
そしてこういった知識を持った人材は代えがききません。長年法令関係の業務に携わっていないと知識がつかないからです。
消防用設備等の審査、検査や消防同意ができる消防士は非常に重要なスキルを持っていると組織から認識されます。異動する際も引く手あまたです。
定年後の再任用の時も、予防係などで法令に詳しい消防士は優先的に雇用されることができます。
法令に詳しければ組織からとても大事にされるということですね。
逆に、消防隊は消防士であれば誰でも乗ることができます。いくらでも代わりの職員がいるということですね。
例えば20年間消防隊しかやってこなかった人と、予防係を10年以上勤めてきた人、どちらが組織に大事にされるかというと圧倒的後者です。
じゃあ、体が動く40歳くらいまでは消防隊や救助隊でバリバリ働いて、現場がきつくなってきた中年以降は日勤の予防で働けばいいんじゃないのかな?
このように考える人も多いと思います。
理想はそうですが、現実は少し厳しいですね。なぜなら体だけではなく頭脳も劣化するからです。
40歳から予防を初めてやる消防士と、20代から予防で知識をつけてきた職員では差がありすぎます。
予防業務を長年やってきた私の経験からすると、予防係でスキルをつけたいのなら、少なくとも30代前半~中盤までには予防係になりたいところですね。
消防士の異動についてはこちらの記事を参照してください。
👉 【本部・署内・派遣】消防士の異動について詳細解説します!
消防士の定年後の再就職先についてはこちらの記事を参照してください。
消防士の退職金についてはこちらの記事を参照してください。
消防同意の実務経験7年で2級建築士の受験資格がゲットできる。
2つ目のメリットです。
上記で少し説明した、消防同意の審査業務経験が7年以上あると、2級建築士の受験資格を得ることができます。
消防同意とは非常にざっくり言うと、新築などの建築物が消防法令等の防火の規定に違反していないかを3日又は7日以内に審査する業務です。
消防同意について詳しく説明すると、ブログの記事で10記事以上になってしまうので、ここでは軽く「建築物を法令に違反していないか書類審査する業務がある」と覚えておいてください。
学歴でなく実務経験を積むだけで2級建築士の受験資格を得ることができるので、非常にオススメのメリットです。
消防同意という業務を行うにあたって2級建築士の資格を得ることは、より建築関係法令の知識が深まることになりますので、本業にもとてもプラスになるのです。
また、2級建築士を取得することができれば、万が一消防士を辞めなくてはならなくなった時や、定年退職後に指定確認検査機関や建築業界に転職することも可能になります。
有給休暇をとりやすい
3つ目のメリットは有給休暇を取得しやすいということです。
これは予防係というよりも「日勤消防士」のメリットですね。
消防隊、救助隊、救急隊などの現場の消防士は「部隊配置」といって、必ず出勤していなければならない最低人員が決まっています。
消防車は4人~5人一組で活動しますが、例えば2人しかいなくて出動はできませんからね。
つまり、自分が休暇などを取るときは必ず他の職員が自分の代わりのポジションを務めてくれているということです。
逆に言うと代わりを務めてくれる人が居ないと休暇がとれないので、必然的に有給休暇は取りずらくなってきます。
※私が勤務していた消防本部では、今では現場の消防士も年に10日以上は有給休暇とれるようになってきているようです。
しかし、日勤の消防士は消防車などに乗ることはないので、部隊配置はありません。必ず出勤しなければならない最低人員が無いということです。
日勤が休む時は、特に代わりの人が居なくても大丈夫ということですね。
ですので、基本的には自分が担当している仕事が終わっていたり、進捗状況が問題なければ有給休暇をとることができます。
実際に自分が日勤の時は、年に15~20日は有給休暇を取得していました。
有給休暇をしっかりと取得して、長期の旅行がしたいという人には、日勤の消防士は非常にオススメです。
消防士の休暇制度についてはこちらの記事を参照してください。
👉 【休みは多い?】消防士の休みのサイクルについて徹底解説!【休暇は取れる?】
消防士の育休事情についてはこちらの記事を参照してください。
👉 消防士は育休を取りやすいのか?【結論:男性も取りやすい】
今日の記事では、消防士の中でも日勤の予防係になるメリット3選を紹介しました!
消防隊などの現場にいる消防士だけが、「消防士」ではありません。
予防係は消防法を司る重要な役割を担う、希少なスキルを持つ存在です。
予防係で勤務するメリットも非常に多いので、これから消防士を目指す人は是非参考にしてください。
といったところで今日は終わりです。
本日の記事はいかがだったでしょうか?
それでは、また次の記事でお会いしましょう!
朝の点検、消防士の1日のスケジュールについてはこちらの記事を参照してください。
👉 消防署の消防士の1日のスケジュールを解説!【仕事内容・勤務時間・食事作りなどの雑用も!】
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👉 【高卒・大卒関係ナシ】消防士の出世コースを解説【昇任試験と派遣が重要】
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