こんにちは!マツナガです!
今日の記事では、救急隊員になるための具体的な方法を解説したいと思います!
救急隊員は救急車に乗り込んで傷病者を病院まで搬送するという非常に重要な任務に従事しています。
救急隊員になる方法は2通りあります。
①大学・専門学校などで救急救命士資格を取ってから消防士に採用される方法
②消防士に採用されてから救急隊員を志望する方法
それぞれメリット・デメリットがありますので、自分に合った方法で救急隊員を目指してください!
それでは、早速やっていきましょう!
目次
救急隊員には消防法施行令と消防法施行規則で要件が定められており、下記のどちらかを満たす必要があります。
・救急標準課程(250時間)を終了した者
・医師、保健師、看護師、准看護師、救急救命士
例えば、理論的には看護師や准看護師の人が消防士になったら、救急隊員になれる資格はもう持っているということですね。
救急隊員を目指す人にとって現実的な方法が、救急救命士資格を取るか、消防学校で250時間の救急標準課程を修了することです。
具体的には、消防士に採用される前に大学・短大・専門学校で救急救命士資格を取るか、消防士に採用されてから消防学校で救急標準課程を受講することになります。
この方法の場合はほぼ100%救急隊員になることができます。
救急救命士は、普通の救急隊員にはできない輸液や気管挿管などの特定行為等を行うことができる非常に専門性の高い資格です。
消防本部としても、救急車に1人は必ず救急救命士を乗せておきたいので、救急救命士資格を持って消防士に採用されれば必ず救急隊員になることができるでしょう。
逆に、救急救命士資格を持って消防士になった場合は、救急隊員以外の職種に就くことは難しくなります。(後述します。)
救急救命士資格を具体的に取るためには、専門の学部がある大学・短大・専門学校を卒業することが一番の近道でしょう。
これらの学校を卒業すれば、救急救命士資格の受験資格を得ることができるので、救急救命士の国家試験を受験することが可能になります。
また、救急救命士資格を持っているというのは消防士の採用試験においてもプラスの要因になります。
どうしても救急隊員になりたい!
という気概とやる気を持っている人にとっては、救急救命士資格を取る方法が非常にオススメです。
救急救命士資格を持って消防士になる方法のデメリット
救命士資格を持って消防士になる方法でもデメリットがあります。
それは、消防士になっても救急隊員以外になることが難しいということです。
救急隊員になることが目標なのに何言ってるんだと思う人もいるでしょう。
これは現場を経験してきた私のアドバイスですが、マジで自分が志望していた職種以外になりたくなることなんて、めちゃくちゃ「あるある」ですからね。
救助隊を目指して消防士になったけど、救助隊の厳しい訓練や上下関係がしんどくなってきた・・・
救急隊員になったけど、忙しくて寝られないし、体が本当にしんどい!日勤に行きたい!
こんな事例は山ほど見てきています。
特に救急隊員は忙しく、一当直10件以上も出場し、ほとんど睡眠できないことも良くあります。
救急隊がきつくて、消防隊や日勤になりたいという人を何人も見てきました。
しかし、救急救命士資格は重要な資格なので、消防本部としては簡単に救急車を降りてもらっては困ります。
むしろ消防本部としては救急隊員として長年働いてもらうために採用したわけですからね。
救急救命士資格を持った救急隊員が救急車を降りる方法は2つ、「体を壊す」か「昇任試験で消防司令になる」ことですね。
消防司令の階級になれば、係長クラスになるので出張所長か日勤の係長などの職位が付きますので、自動的に救急隊から降ります。
ただし、消防司令になるには消防士→消防士長→消防司令補→消防司令と昇任試験を突破していかなくてはなりません。
消防司令になるには、政令指定都市クラスの大都市消防本部でも30代中盤からでないと昇任できません。
つまり、救命士資格を取ってから消防士になった場合では、最低でも10~20年程は救急隊員を勤めなくてはならないことは頭に入れておきましょう。
消防士の階級については、こちらの記事も参照してください。
消防士の出世コースについてはこちらの記事を参照してください。
消防士の昇任試験の内容についてはこちらの記事を参照してください。
👉 【階級上げろ!】消防士の昇任試験の内容を詳細解説!【時期・問題も紹介】
個人的にはこちらの方法のほうがオススメです。
消防士に採用されてから救急隊員になるためには、消防学校で初任教育課程を終えた後に、250時間の救急標準課程を修了することで救急隊員になる資格を得ることができます。
政令指定都市クラスの消防本部ですと、初任教育課程のすぐ後に救急標準課程を受けさせてくれるので、消防士に採用されてから1~2年もあれば救急隊員の資格を得ることができるでしょう。
救急標準課程を受けた後は、現場に配属されることになります。
この時に運が良ければ現場1年目から救急隊に配属されます。
消防隊や日勤に配属された場合でも、上司に「救急隊員になりたいです!」というアピールを続ければ、救急隊に配属してくれる可能性が上がります。
消防本部によっては、自分の異動先を希望できる「自己申告制度」を取り入れている場合がありますので、制度を上手く活用しても良いですね。
また、救急標準課程を受けた救急隊員から救急救命士にステップアップすることも可能です。
具体的には、救急標準課程を修了した後に救急隊員となり、5年又は2000時間以上のは実務経験を積んで、救急救命士養成研修所に派遣してもらうという方法です。
この場合は、消防本部内で派遣する職員の選抜試験などを行うので、一筋縄ではいきません。
しかし、選抜試験は毎年行われるので、しっかりと対策して勉強を続けていれば合格を勝ち取って救急救命士資格を得ることが出来るでしょう。
消防士になってから救急隊員を目指すことのメリットは、他の職種に鞍替えできるということです。
救急隊員になったけど、なんかイメージと違うなあ・・・。消防隊の方が性に合ってるかも。
というように、救急隊が合わなかったら他の職種にトライすることが可能です。
救急救命士資格と違って、救急標準課程を受けた職員はたくさんいるので、一度救急隊になったからといって他の職種に行けないということはありません。
逆に、最初に自分が志望した職種ではないところで花開くなんて言う事例もたくさんあります。
「救助隊志望だったけど、日勤の予防課に配属されて予防行政で署の大黒柱的存在になった」
「救急隊志望だったけど、消防隊の仕事のほうが面白くて性に合っていた」
こんな場合もあるわけですね。消防士という職業はこういった「自分に合う職種を見つけることができる」というのもメリットですね。
消防士に採用されてから救急隊員を志望する方法のデメリット
こちらの方法のデメリットは、救急標準課程を受けられる時期が不透明ということですね。
政令指定都市クラスの消防本部ですと、前述のとおり消防士に採用されてから1~2年で救急標準課程を受けることが可能です。
しかし、小規模~中規模クラスの消防本部ですと、消防学校の受け入れ枠が無かったり、救急標準課程を受けたい職員が消防本部内に多数いたりします。
小規模~中規模消防本部の場合は20代後半から30代くらいになってようやく救急標準課程を受けることができるということも少なくありません。
救急隊員を目指して消防士になる場合は、政令指定都市クラスの消防本部を受験すると良いでしょう。
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今日の記事では、救急隊員になるための具体的な方法を解説しました!
・救急隊員になる要件は、消防学校で救急標準課程を修了するか、救急救命士資格を取ることの2種類ある。
・大学・短大・専門学校などで救急救命士資格を取得したあとに消防士に採用されれば、ほぼ100%救急隊員になれる。ただし、このルートの場合は最低でも10年から20年は救急隊員として働かなければならない(消防隊など他の職種に行けない)
・消防士に採用された後に消防学校で救急標準課程を修了すれば救急隊員の資格を取ることができる。救急隊になりたいアピールを上司にするようにしよう。ただし、小規模~中規模消防本部の場合は、救急標準課程を受講できるのが20代後半~30代になることもある。早めに救急隊員になりたければ、政令指定都市クラスの消防本部を受験しましょう。
といったところで今日は終わりです。
本日の記事はいかがだったでしょうか?
それでは、また次の記事でお会いしましょう!
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