【通常点検で気絶!?】消防学校の生活8月編その②

マツナガ
マツナガ

こんにちは!マツナガです!

        

「消防学校の生活シリーズ」では、私が20年ほど前に消防士に某消防本部の消防士に採用され、某都道府県の消防学校に入校して卒業するまでの7か月間を、当時の訓練日誌などの内容を基に記載していこうと思います!

今回の記事では、消防学校の夏休み明け一発目の訓練「通常点検」で倒れた話を紹介します。

35度以上の真夏日に行う通常点検は、普通の訓練とは違った厳しさがあります。

基本的にはずっと立って「気をつけ」の姿勢を保たなければいけないので、直射日光に当たり続けて熱中症で倒れる学生が出てくるのです。

今回の記事はこのような人に向けて書いています

・消防士になりたい人

・消防士に内定していて、消防学校に入校が決まっている人

・消防学校の生活に興味がある人

それでは、早速やっていきましょう!

夏休み明けは超憂鬱

夏休み明けの消防学校学生は、めちゃくちゃ憂鬱である。ゴールデンウィーク明けに匹敵するくらいだ。

4ヶ月以上も日々の厳しい訓練で辛い思いをしていたところで、ようやく到来した9日間の夏休み・・・。

学生を腑抜けにするには十分な期間である。

夏休みの期間に、所属の消防本部に挨拶に行く学生も非常に多い。

その時に消防本部の先輩たちから、

先輩
先輩

夏休み明けの学生は気が抜けているので、教官から一発シメられるから覚悟しとけよ!

    

というアドバイスをもらっていたりもする。

マツナガ
マツナガ

一体どんなシメられかたをするのかなあ・・・。みんな気が抜けてると思うから、絶対教官から一発喰らうよな・・・。

     

とか考えていたのを覚えている。

通常点検とは?

非常にざっくりと言うと「通常点検」とは

偉い人が消防士たちの体調、姿勢、服装、消防手帳などを検査する儀式

具体的には、指揮者の指揮のもと2列に並んで、姿勢・体調の点検を受けた後に手帳の点検を受けて終了である。

言葉にするとこれだけだが、指揮者の号令のもとに順番通り規則的に行わなくてはならないので、1回やると10分程度はかかってしまう。

実際に現場に行っても月に1回程度は通常点検を実施する消防本部が多いと思う。

動画で確認していただくと、非常にイメージがしやすいと思う👇

これは消防団の通常点検ですが、イメージ的にはこんな感じです。

通常点検の厳しさ

通常点検の訓練は、夏以降毎週月曜日の1時間目に実施されていた。

土日明けの学生の体調や、制服が綺麗になっているか、気合が入っているかなどを確認する意味があったのだと思う。

通常点検は、体力的には厳しくないが、暑さと「怒られるかもしれない」という緊張感との戦いだ。

指揮者が最もプレッシャーがあり難易度が高い。

グダグダの指揮をしたり、間違ったりすると教官からバチバチに詰められる。

教官
教官

今日の指揮者は気合が入ってなさすぎる!
全員で腕立て50回!

     

などなど指揮者の指揮によってはペナルティの嵐である。

点検を受ける学生のほうも、指揮者の号令で2列に並んでかかとをピッタリと合わせ、指先や姿勢をまっすぐにし、制服も綺麗にしておかなければならないので結構大変だ。

こちらも出来ていないと腕立てペナルティの対象になる。

しかも、指揮者を交代しながら何回も繰り返し行う。

それを灼熱の炎天下の中で実施するので、集中していないと熱中症で倒れてしまう。

実際、夏休み前の通常点検でも何人か倒れている学生がいた。

こういったことから見ても「通常点検」は訓練の中でも結構厳しい部類に入る。

通常点検で気絶!?

夏休み明け1発目、月曜日の1時間目は「通常点検」の訓練だった。

当日も快晴で非常に暑い真夏日だったのを覚えている。

夏休み明けで気分も非常に憂鬱、やる気はゼロに近い。

精神コンディション最悪な状態での通常点検だ。普段の通常点検と違って学生たちもミスが非常に多い。

教官
教官

お前ら、夏休み明けて素人に戻ってんじゃねーぞ!!!!
腑抜けるために夏休みしてきたのか?
気合入れて来いって言っただろうが!!!

     

容赦なく教官の罵声が飛ぶ中、何回も何回も通常点検を繰り返す。

夏休み明けに気合を入れるためか、やっぱり教官はいつも以上に厳しかった。

マツナガ
マツナガ

これが「シメられる」ってことなのか・・・?

    

と思ったが、夏休み明けの「シメ」の本番はもっともっと厳しかった。

その件については別の記事で詳細を説明する。

自分は運よく指揮者には指名されなかったが、コンディション最悪なので炎天下で立っているだけでも非常につらい。

あれは何回目の通常点検だっただろうか?

訓練開始から数十分経過したころだった。

ピシッと「気をつけ」の姿勢で立っていたときに、何か違和感がする。

周りの風景の遠近感がおかしい気がしてきたのだ。チカチカと風景が明滅してきた。

マツナガ
マツナガ

あれ、なんか耳鳴りがするな・・・。

        

キーンと耳鳴りが聞こえてきて、外界の音がほとんど聞こえなくなった。

目の前が、砂嵐のテレビ画面みたいになってきたな~と思った瞬間・・・。

そこから全く記憶が無い。

気づいたら教官室のソファーで寝ていた。

目の前に麦茶が置かれており、

教官
教官

少しここでゆっくりしてろ。通常点検には合流しなくていい。

     

普段、超怖い教官が優しかったので、非常に違和感があった。

その日は通常点検中に熱中症で倒れる学生が続出たらしい。

毎日毎日週5で炎天下の中訓練を行っていれば話は別だが、9日間の夏休みで学生たちも炎天下に慣れていなかったのだろう。

班員のAからは、後でこう言われた。

班員A
班員A

まるで顎にフックを喰らったボクサーみたいにストーンって膝から崩れ落ちてたよ。

地面に付く直前に教官がマツナガさんの肩を抱え込んで助けてた。

      

今聞くと笑い話だが、通常点検は舗装されたコンクリートの上で行っていたので、打ち所が悪かったら大怪我をしていたところだったので、当時は肝が冷えた。

いきなり熱中症で倒れるとは、非常に幸先が悪い夏休み明けになったと思ったのだった。

まとめ

本日の記事では、夏休み明け1発目の通常点検で倒れた話を紹介しました!

これから消防学校に入校する人や、消防士になりたい人などは参考にしていただけると嬉しいです。

といったところで今日は終わりです。

今回の記事はいかがだったでしょうか?

それでは、また次の記事でお会いしましょう!

前回の記事はこちらです👇

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