こんにちは!マツナガです!
今日の記事では、消防学校で定期的に行われる試験について紹介します。消防士として20年以上勤務していた私が詳しく解説していきますね。
消防学校では、座学で学ぶ科目や実技訓練などの成果を確認するために、定期的に筆記試験と実技試験が行われます。
これらの試験で赤点をとってしまうと、合格点に達するまで再試を受けなくてはなりませんし、再試以外に恐ろしいペナルティを課される場合もあります。
また、試験の成績を総合して卒業時に順位がつけられるので、最終的な成績と順位は自分が所属する消防本部の人事課に報告されます。
つまり、あまり悪い成績をとるというのは、消防士として生きていくうえで良くありません(笑)
それでは、早速やっていきましょう!
- 消防士になりたい人
- これから消防学校に入校する人
- 消防学校の生活に興味がある人
目次
消防学校の1日の基本的なスケジュールでは、午前中が座学、午後が実技訓練というカリキュラムです。
午前中の座学では様々な科目を勉強します。
「公務員倫理」、「消防ポンプ」、「法制概論」、「消防用設備等」、「査察」、「服務」、「火災調査」、「建築」、「化学」、「救急」などなど、ざっと思い出せるだけでもこれくらいあります。
これらの科目全てに筆記試験があるので、勉強するのが結構大変です。
しかし、6か月~7か月間の消防学校生活全ての期間で、全部の科目をずっと勉強し続けるわけではありません。
1科目2ヵ月くらいで修了して、筆記試験が終わったら、また新しい科目の座学が始まるといった具合です。
4月の最初から座学で勉強し始めた科目は、5月の終わりから6月初めあたりに初めての筆記試験が実施されます。
筆記試験には赤点が設定されており、赤点をとってしまうと合格するまで再試を受けさせられます。
再試を受けさせられるだけならまだ良いですが、科目を担当する教官によってはペナルティを課される場合もあります。
また、筆記試験の成績と、次に解説する実技試験の成績を合計して最終的に消防学校での成績順位が発表されます。
この成績と順位は所属消防本部の人事課にも報告されますので、消防学校で真面目に取り組んで来たか一目瞭然で分かってしまいます。
現地に帰ってからの配属や、将来の出世に影響する可能性もあるので、筆記試験対策はしっかりと行って、赤点をとることが無いようにしましょう。
しかし、消防学校は分刻みでスケジュールが組まれており、平日は非常に多忙です。
平日にテスト対策の勉強をする時間は、21時~22時の自習時間くらいでしょう。
もちろん、自習時間に勉強したくらいでは良い点が取れないので、テスト前は土日にも自宅で試験対策の勉強をする必要があります。
土日は解放感であふれているので、遊びたくなる気持ちもわかりますが、テスト前は勉強時間も確保したほうがよいでしょう。
消防学校時代で印象的だったペナルティについてはこちらの記事を参照してください。
👉 【ロープ土下座】消防学校で記憶に残ったペナルティを紹介!【衝撃登山】
消防学校の一日のスケジュールについてはこちらの記事を参照してください。
消防活動訓練や救助訓練でも効果測定という名の実技試験があります。
消防活動訓練では、実際に出場指令が鳴り、防火衣を着装して消防車に乗車し、現場に到着してから消火活動を実施して鎮火するまでをテストします。
この訓練は個人ごとではなく、隊活動になりますので、隊ごとに点数がつけられ、それが成績になります。
消防活動の効果測定でも、活動中に危険な行為をしたりすると一発でテスト中止になり、追試となります。
私が効果測定を受けた時も、1回目は消防車から水を出すことができずに中止になり、1時間くらい腕立て伏せの姿勢をとらされるペナルティを受けました(笑)
効果測定では半分くらいの隊が追試でした。1発の試験で合格できる隊のほうが珍しかったですね。
救助訓練では、結索訓練、応急はしご操法などで効果測定があり、消防学校生活の最後は個人の救助技術を確認する「救助検定」で成績がつけられます。
私が消防学校で学んでいたときは、6月に結索訓練の効果測定がありましたが、なんとクラスで合格した学生は1人もいませんでした(笑)
それくらい、結索訓練の効果測定は厳しいです。結索は消防士の技術の基本中の基本ですので、判定も厳しいのでしょう。
救助訓練は、個人技能の効果測定が多いです。特に最後の救助検定では、自力登攀、セーラー渡過、モンキー渡過、降下、各種結索など全般的な救助技術をテストします。
特に登攀や渡過はコツが必要です。体重が重すぎたり、ロープを握るグリップのコツを覚えないと、自力登攀はヘタすると全く登れません。
私が受けた時の救助検定では、クリアできない種目はスキップして進むことができましたが、当然クリアできないということは点数が付かないということです。
総合的な成績にも影響されますので、クリアできるように練習しておいたほうがよいでしょう。
消防活動訓練についてはこちらの記事を参照してください。
救助訓練についてはこちらの記事を参照してください。
👉 地上30メートルでの救助訓練!消防学校の生活6月編その②
今日の記事では、消防学校で定期的に行われる試験について紹介しました!
消防学校では筆記試験と実技試験があり、それぞれの総合成績で最終的に順位が発表されます。
この順位は所属消防本部の人事課にも知らされますので、現場での配属や将来の出世にも影響がある可能性があります。
消防学校での試験はしっかりと対策して臨むようにしましょう。
といったところで今日は終わりです。
本日の記事はいかがだったでしょうか?
それでは、また次の記事でお会いしましょう!
消防学校に持っていくべきアイテムはこちらの記事を参照してください。
消防学校の一日のスケジュール、食事内容、お風呂・売店などはこちらの記事を参照してください。
👉 【まとめ記事】消防学校の食事・風呂・売店・寮室・持ち物・一日のスケジュール
消防学校の生活4月~6月編についてはこちらの記事を参照してください。
消防学校の生活7月~10月についてはこちらの記事を参照してください。
👉 【まとめ記事】消防学校の生活7月~10月編まとめ!【応用訓練から卒業まで】
消防学校での息抜き方法についてはこちらの記事を参照してください。