こんにちは!マツナガです!
「消防学校の生活シリーズ」では、私が20年ほど前に消防士に某消防本部の消防士に採用され、某都道府県の消防学校に入校して卒業するまでの7か月間を、当時の訓練日誌などの内容を基に記載していこうと思います!
消防学校の生活10月編、消防学校の卒業式と、教官・班員との別れについて解説していきます。
今回の記事で、消防学校の生活シリーズは完結となります。
・消防士になりたい人
・消防士に内定していて、消防学校に入校が決まっている人
・消防学校の生活に興味がある人
それでは、早速やっていきましょう!
目次
前回の記事で紹介した総合査閲の次の日は、消防学校全体の後片付けだった。
今まで訓練で使ってきた消防車を綺麗に洗車して、ワックスをかけてピカピカにしていく。
今までありがとう。
消防学校にある消防車は、他の消防本部で長年使われていたものが譲られる形で使用しているため、かなり古いものだ。
しかし、7ヶ月間お世話になった消防車なので、思い入れが出来ている。
お世話になった気持ちを込めて、念入りに綺麗にする。
同期と一緒に作業していくわけだが、他の消防本部の同期とは一緒にいられる最後の時だ。
消防車を清掃した後は、訓練用のホースをクラスメイトみんなで手入れした。
消防学校用のホースなので、ぼろぼろのホースだ。
穴が開いているところを、パッチで塞いで補修する。
このホースを、来年もまた新しい学生が使うんだなあ・・・。もうこのホースを使って訓練することも無いのか。
と思うと、非常に感慨深かった。
総合査閲についてはこちらの記事を参照してください。
いよいよ消防学校の卒業式の日がやってきた。
卒業式の日は、午前中に卒業式を終え、午後は各所属の消防本部が迎えに来て、自分の所属消防本部に戻ることになる。
この日をもって、消防学校とはお別れである。
卒業式には、家族や友人を呼んでも良いことになっているので、私も両親を招待した。
制服で学校長から卒業証書を受け取り、200名の全学生で記念撮影をした。
もう、この全学生が集まることはない・・・・・。
また、卒業式では「都道府県知事賞」といって、その年の最も優秀な成績だった学生を表彰する賞がある。
以前の記事で紹介した、消防学校の期末テストや、消防検定、救助検定などの成績を総合的に合算して、最も優秀だった学生に送られるのだ。
当然ながら、私は受賞できなかったが、都道府県知事賞は非常に名誉なことで、受賞した人のことは他の学生も絶対に忘れないだろう。
受賞すると、所属消防本部の人事評価が良い成績になることもある。
人事評価が上がると、給料やボーナスがアップする場合もあるので、受賞出来たら非常に有益な賞だ。
卒業式が終わった後は、クラスごとに集まって、教官と最後の別れの挨拶を交わす。
この時の教官の挨拶は今でも忘れられない。
消防学校の教官も、一部の都道府県採用の教官とは別に、大部分は消防本部から2年程度の派遣で来ている教官だ。
自分のクラスの教官も、派遣で来ている1年目の教官だった。
俺は本当は、教官になりたくなかったんだ。
所属から派遣を命令された時は、正直やる気なんて完全に無かった。
ふてくされた・・・。
でも・・・お前たちに4月に会ったら、スイッチが入っちまった。
教官をやって本当に良かった。やる気を思い出させてくれた、お前たちに感謝したい。
この挨拶にみんな驚くとともに、泣いている学生もいた。
消防学校の教官は激務だ。深夜まで学生を指導しなければならないし、消防学校はアクセスの悪いところにあるので通勤も大変だ。
そんな中でも、職務として必死に学生たちを指導してくれた。
厳しく指導するのも、非常にエネルギーがかかって大変なのだ。
いつも怖かった教官が、ふと同じ人間なのだと感じられた瞬間だった。
この人間味あふれる挨拶は、いまだに忘れることはできない
同じ班の班員も、全員消防本部が違うため、もうお別れになる。
みんな違う本部だから、もう一緒に訓練することもないね・・・。
そうだなあ・・・。
マツナガさん、ケンカもあったし、正直、仲が良い班とは言えなかったけど、この4人で過ごせて良かったよ。
確かに、特別仲が良い班でもなかったかもね・・・。他の学生は泣いてる人もいたけど・・・。
でも、この班も年に1回くらいは集まって、飲み会をやろうよ。近況報告しよう。
そうだな、みんなで年に1回くらいは会うようにしよう!
本当に、私の班は特別仲が良いわけでもなく、消防学校の生活中は班員で飲みに行ったのも2回くらいしかなかった。
しかし、これでもう一緒に訓練することもない、一緒に過ごすことはないと思うと、とても寂しかった。
そして、私が消防を辞めた現在でも、この班員たちとの年1回の飲み会はいまだに続いている。
むしろ、卒業した後の方が仲が良くなったかもしれない。今ではみんな結婚して子供ができて、立派に父親・母親をやっている。
班員と別れた後は、所属消防本部から迎えのバスが来て、同じ所属の同期と一緒に所属本部へ帰る。
明日からは、消防士として、現場で働くのだ。
こうして、長い長い7ヶ月間の消防学校生活は終わりを迎えたのだった・・・。
今日の記事で、消防学校の生活10月編、消防学校の卒業式と、教官・班員との別れについて解説しました。
この記事で、消防学校生活シリーズは完結です。
・消防学校の卒業式では最も優秀だった学生に「都道府県知事賞」が送られる。所属消防本部の人事評価が良くなる場合もある。
・消防学校での班員は大切にしよう。消防学校時代はそこまで仲が良くなくても、その後に仲が良くなる場合もある。
といったところで今日は終わりです。
本日の記事はいかがだったでしょうか?
それでは、また次の記事でお会いしましょう!
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