こんにちは!マツナガです!
今日の記事では、消防学校に入校して1週間目にあった「恐怖の裏入校式」について解説します!
恐怖の裏入校式では、消防士の必須技術である腕立て伏せを延々とやりました。
正に腕立て伏せ地獄です。
消防学校の生活シリーズでは、私が20年ほど前に消防士に某消防本部の消防士に採用され、某都道府県の消防学校に入校して卒業するまでの7か月間を、当時の訓練日誌などの内容を基に記載していこうと思います!消防士になりたい人必見です!
- 消防士になりたい人
- 消防士に採用が決まっていて、これから消防学校に入校する人
- 消防学校の生活に興味がある人
消防学校の生活4月編その①についてはこちらの記事を参照してください。
👉 【消防学校の髪型は坊主限定!?】消防学校の生活4月編その①【初めての消防学校】
目次
土日が明けて、月曜日になった。
みんな、まちまちに消防学校に登校してくる。
この日は、訓練服や日用品などの身の回りの荷物を段ボールに詰めて、消防学校あてに宅急便で送っていたので、学校の荷物受け取り場所から自分の寮室へもっていく。
これから入校式の準備しなきゃいけないし、とりあえず段ボールは部屋に置いておこう。
全ての訓練服を片付けるのがめんどくさかったので、寮室に段ボールごと置いておいた。
これがのちに大間違いだったと気づく・・・。
この日の午前中は入校式だ。一般的な学校の入学式をイメージしてもらえればその通りである。
入校式には、家族を招いてもよいことになっている。
すでに結婚している学生もいたので、奥さんや子供を招待している人もいた。
消防士の採用年齢は、その消防本部ごとに異なるが、一般的には高校卒業後の18才~30才くらいまでを採用の対象としている場合が多いようだ。
学生の中には、自衛隊、警察官、消防士を全て経験している猛者もいた。
自衛隊を除隊してから、消防士になっている同期も数人いたのを憶えている。
一通り入校式が終わった後は、食堂で昼食をとり、講義の授業のため講堂に移った。
消防学校の食事についてはこちらの記事を参照してください。
👉 【消防学校の生活番外編】消防学校の食事を解説!【メニューは?味は?】
講義形式の授業は、組ごとではなく、全学生を収容できる講堂で行われる。
1時限は90分だ。
午後の1時限目が終わり、2時限目が半分くらい終わったあたりだった。
Woooooooooo!!!
非常招集、非常招集、全学生は、ヘルメット、訓練服、編上靴を着用し、校庭へ大至急集合すること。
な、なんだこの放送は・・・?
最初の非常招集の訓練だったので、学生はみんなポカンとしていたが、一瞬の間をおいて、みんな寮室へダッシュを始める!
制服から訓練服に着替えなきゃ!
自分もすぐに寮室に帰るも、寮室が台風が過ぎ去った後のように荒らされている!!!!
しかも、机の横に出しておいた訓練服が見当たらない。
仕方がないので、ロッカーにしまい込んでいた訓練服を着て、ヘルメットと編み上げ靴を装着して大急ぎで校庭へ向かった。
校庭にはすでに学生が多数集まっていたが、みんなまちまちの服装をしている。
制服と革靴にヘルメットだけ装着している者、訓練服は着ているがヘルメットがない者などなど。
きっとみんな、自分みたいに寮室が荒らされて、持ち物が無くなっているに違いない。
そんな恰好で、自分たちは教官たちが待っている校庭に整列させられた。
消防学校の寮室についてはこちらの記事を参照してください。
👉 【消防学校の生活番外編】消防学校の部屋・寮室の解説!【消防士になりたい人必見】
諸君、入校おめでとう。これから、
裏入校式を始める!腕立ての姿勢をとれ~!!!!
唐突に腕立て伏せの用意が命じられる。みんな戸惑いながらも、素早く腕立て伏せの姿勢をとった。
これから何が始まるんだ・・・?
お前らの寮室はどうなってんだ!?置いていいものといけないものは説明したろ?部屋は汚い、編み上げ靴の紐も満足に結べない、ぶったるんでんじゃねえのか!?
ひえええ・・・段ボール置きっぱなしがまずかった・・・
お前らみたいなのが消防署に帰ってきたら住民が泣くわ!
などの熱い声援をもらいながら、教官の掛け声に合わせ、全学生でひたすら腕立て地獄の開幕である!
いーち、にーい、さーん!!
ぐぐぐ・・・
一回一回の腕立て自体はそんなに難しいことではないのは読者の方々もわかってくれると思う。
しかし、立つことは許されず、ずっと腕立て伏せの姿勢を取り続けながらやるものだから、腰と腕が限界を迎え、みんなオットセイのような姿勢になってくる。
ちなみに、気絶したフリをした学生もいたが、すぐにばれていずこかへ連行されていったのだった・・・。
教官のゆっくりとした「いーち、にーい、さーん!」という掛け声の中、20分も腕立て伏せを続けていただろうか。ここらへんで腕立てがまともにできない、姿勢を保てずに崩れる学生が出始める。
なんでできなくなった奴を助けてやらないんだよ!お前ら仲間だろ!
学生はみんな自分のことでいっぱいになっていることを見透かしてか、教官の指導が飛ぶ。
そうか、これはチームワークを試されているのか?などと考えながら、腕立て伏せの姿勢を解除することは許されないので、声掛けだけで仲間を応援するしかない!
つ、つぶれそうだ・・・。
頑張れ!まだまだできるぞ!
そんな学生同士の応援、教官からの熱い指導の声が校庭に響き、40~50分くらい続いただろうか?
もう限界だと思えた。
いや、そもそもとうに限界を迎えていたのかもしれない。
なぜなら筆者は裏入校式開始5分くらいからずっとオットセイの姿勢だったからだ!
流石に気絶したフリをしようとは思わなかったが、「腕立て伏せをしているフリをなんとか保っている」くらいに体力は消耗している。
永遠とも思える苦行の時間であったが、実際は1時間くらいであっただろうか。ようやく地獄は終わりを迎えた。
立てい!!!!
ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・
みんな息も絶え絶えになりながら立ち上がる。
今日、なんでペナルティになったか良く肝に銘じておけよ。
消防職員なんだから、身の回りくらい、自分で律しろ!以上!
ようやくペナルティから解放され、解散になる。みんな腕も足もガクガクしているようだ。
疲労でガクガクになりながらも、寮室に戻り、訓練服が無いことを思い出す。
おそらく、「台風」で寮室が荒らされた時に没収されたのだろう。
担当教官に返してもらわなければ!教官室へ急ぐ。
A組、10班、学生番号37番!マツナガ学生は、担当教官に用件があり、参りました!!
もう二度とあんなだらしない服の置き方はするなよ。今度やったら連帯責任だからな。
ということで、何とか自分の訓練服は返してもらうことができた。
この日の訓練日誌にはこんなことが書いてある。
また、初めての訓練非常招集がありました。延々と腕立て伏せを行ったので、腕がパンパンになりましたが、腕立てひとつ満足にできないことに、まだまだ未熟だということを思い知りました。部屋も整頓ができていないばかりに、訓練服を没収されてしまい、「貴重品」としての認識の甘さを痛感しました。以後気を付けたいと思います。
まだ実際の訓練も始まっていないのに、本当に自分は消防学校を卒業できるか不安になった入校式当日であった。
前週の時点では、まだまだ余裕を感じていた私ですが、正直この時は、
想像していた以上にきついかも・・・。とんでもないところに入ってしまった・・・。
と感じていました。
といったところで今日は終わりです。
本日の記事はいかがだったでしょうか?
それでは、また次の記事でお会いしましょう!
消防学校の生活4月編その③についてはこちらの記事を参照してください。
👉 【消防学校のトレーニング】消防学校の生活4月編その③【ついに訓練開始!】
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👉 消防学校の食事・風呂・売店・寮室・持ち物・一日のスケジュールまとめ!
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消防学校の生活7月~10月についてはこちらの記事を参照してください。
👉 【まとめ記事】消防学校の生活7月~10月編まとめ!【応用訓練から卒業まで】
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